検索窓を味方につける!無料で競合と差をつけるニッチキーワードの見つけ方
ニッチキーワードを見つけることは、広告費を抑えながらウェブサイトへの集客を増やす上で非常に有効な戦略です。特に、地域密着型サービスを提供されている事業者様にとって、大手企業がカバーしきれない特定のニーズに応えるキーワードは、大きなビジネスチャンスにつながります。
今回は、特別なSEOツールに頼ることなく、普段お使いのGoogle検索機能を使って、競合と差をつけるニッチキーワードを見つける具体的な方法を解説します。
競合と差をつけるニッチキーワードの重要性
多くの事業者様が「地域名 サービス名」のような基本的なキーワードで上位表示を狙いますが、これらのキーワードはすでに多くの競合がひしめき合っており、上位に表示されるのは容易ではありません。
そこで重要になるのが、検索ボリュームは小さくても、特定の顧客ニーズに深く刺さる「ニッチキーワード」です。ニッチキーワードで上位表示できれば、問い合わせや来店につながる可能性の高い、質の良い見込み客を獲得できます。しかも、競合が少ないため、比較的短期間で成果を出しやすいというメリットもあります。
Google検索窓のサジェスト機能を活用する
Googleの検索窓にキーワードを入力すると、自動的に検索候補が表示される機能が「サジェスト機能」です。これは、多くのユーザーが実際に検索しているキーワードの組み合わせを示しており、ニッチなニーズの宝庫です。
サジェスト機能を深掘りする具体的な方法
-
基本的なキーワードを入力する: まず、ご自身のサービスや商品に関連する基本的なキーワード(例:「地域名 美容院」「地域名 整体」など)をGoogle検索窓に入力します。
-
空白(スペース)や特定の文字を追加する: 入力したキーワードの後にスペースを空けたり、さらに一文字(「あ」「い」「う」…、または「A」「B」「C」…)を追加したりすると、サジェストされるキーワードが変化します。
-
例1: 「地域名 美容院 」(スペースを追加)
- 「地域名 美容院 安い」
- 「地域名 美容院 口コミ」
- 「地域名 美容院 メンズ」
- 「地域名 美容院 カラー」
- 「地域名 美容院 駐車場あり」
- 「地域名 美容院 カット 上手い」
このように、価格、評判、性別、特定の施術、付帯サービスなど、ユーザーが何を求めているのか具体的なニーズが見えてきます。
-
例2: 「地域名 整体 痛 」(「痛」を追加)
- 「地域名 整体 痛くない」
- 「地域名 整体 痛み」
- 「地域名 整体 痛む」
これは「痛み」に関連する悩みを持つユーザーが、どのような解決策を探しているかを示唆しています。「痛くない施術」を求めている潜在顧客がいることがわかります。
-
-
サジェストされたキーワードからさらに深掘りする: サジェストされたキーワードの中から、特に気になるものを選び、再度検索窓に入力して、さらにサジェストされるキーワードを確認します。これを繰り返すことで、より具体的なロングテールキーワードを発見できます。
- 例:「地域名 美容院 駐車場あり」で検索し、さらにサジェストを確認すると、「地域名 美容院 駐車場あり 個室」のような、より細分化されたニーズが見つかるかもしれません。
Google検索結果下部の「関連キーワード」を活用する
Google検索結果ページの一番下には、「関連キーワード」が表示されます。これは、入力したキーワードと一緒に検索されることが多い、あるいは関連性の高いキーワードのリストです。ここにも、ニッチなキーワードのヒントが隠されています。
関連キーワードからニーズを読み解く方法
-
サジェストで得たキーワードを検索する: 先ほどサジェスト機能で見つけたキーワード(例:「地域名 整体 肩こり」)を実際に検索します。
-
検索結果ページ下部の「関連キーワード」を見る: その検索結果ページの一番下までスクロールすると、「関連キーワード」の項目があります。
-
例: 「地域名 整体 肩こり」で検索した場合
- 「肩こり 治し方」
- 「肩こり 解消グッズ」
- 「肩こり 病院」
- 「首こり 整体」
- 「肩甲骨はがし 地域名」
これらのキーワードは、「肩こり」という症状を持つ人が次に何を求めているか、どのような情報に関心があるかを示しています。「治し方」や「解消グッズ」を求めているなら、それらの情報を提供することで、お客様の関心を引きつけられる可能性があります。また、「肩甲骨はがし」のような具体的な施術名も、集客につながるニッチなキーワードとなり得ます。
-
-
見つけた関連キーワードをさらに検索する: 関連キーワードで気になったフレーズを、再びGoogle検索窓に入力し、サジェストやその関連キーワードを繰り返し確認します。この連鎖的な思考と検索によって、より深いニーズに対応するキーワードを発見できます。
共起語や関連語を意識してキーワードを拡張する
共起語とは、特定のキーワードと一緒に文章中で頻繁に使われる言葉のことです。また、関連語は、意味的に関連性の高い言葉を指します。これらを意識することで、ユーザーがどのような文脈で情報を求めているかを理解し、より包括的なコンテンツ作成とニッチキーワードの発見に繋がります。
共起語・関連語を見つけるヒント
-
競合サイトのコンテンツを見る: 上位表示されている競合サイトのページをいくつか読み込み、どのような言葉が一緒に使われているかを観察します。例えば、「整体」のサイトであれば、「姿勢改善」「骨盤矯正」「頭痛」「腰痛」といった言葉が頻繁に登場するかもしれません。
-
無料の関連キーワードツールを活用する: 「ラッコキーワード」や「キーワードプランナー(Google広告アカウントがあれば利用可能で、少額の広告費でも利用できます)」などのツールは、メインキーワードから派生する関連語句をリストアップしてくれます。無料枠や最低限の機能でも、十分にヒントを得られます。
- ラッコキーワードの活用例:
- ラッコキーワードのサイトにアクセスし、検索窓にご自身のサービスに関連するキーワード(例:「パーソナルトレーニング」)を入力します。
- 「月間検索ボリューム」は有料版でしか見られませんが、「関連キーワード(Google)」の項目を見るだけでも、多くの具体的なキーワード候補(例:「パーソナルトレーニング 料金相場」「パーソナルトレーニング 自宅」「パーソナルトレーニング 女性」など)が得られます。
- ラッコキーワードの活用例:
見つけたキーワードをニッチ化する視点
発見したキーワードを、さらにニッチに絞り込むための具体的な視点をいくつかご紹介します。
-
地域名との組み合わせ: 基本的なキーワードに加えて、「地域名 イベント」「地域名 施設名(例:公園、駅)」「地域名 沿線」など、より詳細な地域情報を組み合わせます。
-
具体的な悩み・質問との組み合わせ: 「〇〇ができない」「〇〇を解決したい」「〇〇で困っている」といった、ユーザーの具体的な悩みや疑問をキーワードと組み合わせます。
- 例:「地域名 学習塾 算数苦手」「地域名 ハウスクリーニング カビ 除去 依頼」
-
特定のターゲット層との組み合わせ: 「初心者向け」「高齢者向け」「女性限定」「〇〇代向け」など、ターゲットとする顧客層を絞り込みます。
- 例:「地域名 ヨガ教室 初心者向け」「地域名 エステサロン 40代」
-
目的・用途・状況との組み合わせ: 「雨の日 遊び場」「急な出費 お金」「出張 着付け」「子供連れ 居酒屋」など、特定の状況や目的を示す言葉を組み合わせます。
- 例:「地域名 レストラン 子供連れ 個室」「地域名 マッサージ 疲労回復」
まとめ:地道な分析がニッチキーワード発見の鍵
ニッチキーワードを見つける作業は、地道に検索窓で試したり、検索結果を注意深く観察したりすることの繰り返しです。しかし、この一つ一つの積み重ねが、広告費をかけずに質の高い見込み客を獲得するための強力な資産となります。
特別なツールがなくても、今回ご紹介したGoogleの基本的な機能を活用するだけで、多くの競合が見過ごしている「宝の山」を発見できます。ぜひ、ご自身のビジネスに活かせるニッチキーワードを探し、ウェブサイトでの集客力向上に役立ててください。